日本の妖怪・幽霊

後ろからついてくるカバン

夜に帰宅途中、背後から「カバンを引きずる音」がついてくるという都市伝説です。振り返ると音は止みますが、再び歩き出すとまた聞こえてくると言われ、最終的にはカバンを引きずる足音が近づいてくることもあるそうです。無機質な物に命が宿ったかのような不気味さがあります。

後ろからついてくるカバンの特徴

見知らぬカバンが視界に入る

この都市伝説の始まりは、ふとした瞬間に見知らぬカバンが視界に入ることから始まります。たとえば、電車の座席に座っているとき、カフェでくつろいでいるとき、もしくは街を歩いているときなど、まったく身に覚えのないカバンが後ろに置かれていたり、近くに寄ってくるのです。最初は他人のものかと思いますが、何度も遭遇すると「このカバンが自分についてきているのではないか」という不安が増します。

カバンが少しずつ近づいてくる

カバンは最初は距離を保っているものの、気づくと少しずつ自分に近づいていることが多いです。駅のホームで電車を待っているときにカバンが近づいてくる、またはコンビニのレジで会計をしている間に、後ろの方に置かれたカバンが自分の方に移動しているといった状況が発生します。カバンが近づいてくるたびに、強い不気味さが感じられるのです。

カバンに意志があるかのように動く

このカバンはまるで意志を持っているかのように、持ち主の行動に合わせて動くことがあります。例えば、急いで立ち去ろうとすると、カバンも少しずつ動き出し、自分の後を追ってきます。ときには、角を曲がったり階段を上がっても、しばらくするとまた同じカバンが背後に現れるという現象が続き、カバンに何か見えない力が働いているのではないかと感じさせます。

カバンの中身が見えない

不気味なことに、このカバンの中身を見ることができません。カバンが無人の状態で置かれていることもありますが、ファスナーやボタンが閉じているため、中を確認することができないのです。好奇心で開けようとする人もいますが、開けた瞬間に強い恐怖感に襲われたり、音もなく中身が消えてしまうなどの怪奇現象が発生し、決して中身を確認できないままとなることがほとんどです。

カバンを無視するとさらに執拗についてくる

このカバンは、意識的に無視しようとすると、さらに執拗に持ち主の後を追ってくるようになります。無視して立ち去ろうとしても、その後また別の場所で同じカバンが現れたり、帰宅しても玄関先や部屋の片隅に同じカバンが置かれていたりする場合があります。次第にカバンが自分の生活に入り込み、完全に逃げられない状況に陥ることで、精神的な恐怖が増します。

「後ろからついてくるカバン」にまつわる怖い話

体験談 1:「駅で現れた黒いカバン」

大学生のAさんは、夜遅くに駅から自宅へ向かう途中、ふと気配を感じて後ろを振り返りました。すると、少し離れた場所に黒いカバンが置かれているのが見えました。最初は誰かの忘れ物かと思い、特に気にせず歩き始めましたが、しばらくするとまた背後に同じ黒いカバンが見えたのです。

気味が悪くなり、急いで歩きましたが、振り返るたびにそのカバンが近づいてくるようでした。最終的には、自宅に着いた時、カバンが玄関の前に現れ、中を確認すると「待っていたよ」というメモが入っていたといいます。それ以来、その黒いカバンが夜道で現れ、つきまとわれるようになったAさんは、恐怖で夜に外出することをやめました。

体験談 2:「図書館に現れた赤いカバン」

高校生のBさんは、ある日図書館で勉強していたとき、いつの間にか隣の席に見覚えのない赤いカバンが置かれていることに気づきました。特に気にせず勉強を続けましたが、少し目を離した隙に、そのカバンが目の前の机の上に移動していました。不思議に思って周りを見渡しましたが、カバンの持ち主は見当たりません。

その後も、移動するたびに赤いカバンがどこか近くに現れるようになり、次第にBさんの後をつけてくるように感じました。最終的には、自宅の玄関にその赤いカバンが置かれているのを見つけ、恐怖で図書館に通うのをやめたそうです。しかし、その後もたまに玄関先で赤いカバンの気配を感じることがあるといいます。

体験談 3:「学校のロッカーに入っていた青いカバン」

中学生のCさんは、学校のロッカーにいつの間にか見覚えのない青いカバンが入っていることに気づきました。誰かの忘れ物かと思い、先生に報告しようとしましたが、ロッカーを閉じて再び開けた時にはカバンは消えていました。不思議に思いながらもその日は何事もなく帰宅しましたが、次の日もロッカーを開けるとその青いカバンが現れていました。

その後も、カバンはCさんの行く先々で現れるようになり、特に夜道を歩いていると気配を感じ、振り返ると少し離れたところにその青いカバンが見えることがありました。ついには夢の中にまで青いカバンが現れるようになり、Cさんはそのカバンが自分の何かを奪おうとしているような感覚に陥り、夜も眠れなくなったそうです。

体験談 4:「公園のベンチに現れるカバン」

会社員のDさんは、仕事帰りに公園のベンチで休んでいると、隣のベンチに誰もいないのに黒いカバンが置かれていることに気づきました。特に気に留めずにその場を離れましたが、次の日も同じ公園でまたその黒いカバンが同じ場所に置かれていました。何か不吉なものを感じたDさんはカバンから離れましたが、その後もどこへ行っても同じ黒いカバンの気配を感じるようになりました。

最終的にはDさんの自宅の玄関先にまでその黒いカバンが置かれていることがあり、中には「いつでも待っています」というメッセージが入っていたため、Dさんは恐怖に駆られてその家から引っ越しました。しかし、引っ越し先でも夜道を歩いていると背後からカバンの気配を感じることがあり、Dさんは誰かに見られているような感覚から逃れられなくなったそうです。

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