お岩さん
「お岩さん」の伝説
1.お岩さんの悲劇
元禄時代、四谷の役人・田宮又左衛門の娘「お岩」は疱瘡で容姿が変わり、婿探しが難航しますが、最終的に口上手な者の手引きで伊右衛門を婿に迎えます。しかし、伊右衛門はお岩の容姿に失望し、次第に彼女を疎んでいきます。
やがて伊右衛門は上司の伊東喜兵衛の妾であるお花と恋仲に。喜兵衛はお花を伊右衛門に譲ろうと考え、二人はお岩が離婚を望むよう策略を巡らせました。伊右衛門はお岩を粗末に扱い、離婚を迫るよう仕向け、ついにお岩は家を出て奉公に出ることになります。一方、伊右衛門はお花と結婚し、子供にも恵まれます。
2.怨念と執念
ところが、奉公先のお岩の元に現れた茂助から、伊右衛門と喜兵衛の陰謀を知らされたお岩は激怒し、その後行方不明に。やがて伊右衛門は「お岩」の怨霊に悩まされ、子供たちは不審な死を遂げ、田宮家と喜兵衛の一族も断絶します。
最後に、屋根から転落し体が不自由になった伊右衛門は、傷口に群がるネズミを避けるため箱に閉じ込められ、その中で衰弱死。お岩が子年生まれであったことから、これも彼女の祟りであったと噂されました。
「お岩さん」にまつわる実際の怖い話
体験談 1:「四谷怪談」の呪い
「四谷怪談」にまつわる舞台や映画、テレビなどの制作に携わると、不吉な出来事に見舞われるという「お岩さんの呪い」があると恐れられています。例えば、演者やスタッフが事故や体調不良、怪我に見舞われる、撮影機材が故障するなど、奇妙な現象が多く報告されています。
そのため、四谷怪談を上演する劇場や映画製作の現場では、必ずお岩さんを祀る神社(東京都新宿区の於岩稲荷田宮神社など)でお祓いや供養を行うことが慣例となっており、「お岩さんを粗末に扱ってはならない」という不文律が存在しています。
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