日本の妖怪・幽霊

消えるコンビニ

「消えるコンビニ」は、日本の都市伝説の一つで、夜中や霧が立ち込めた日に突然現れる、そして翌朝には姿を消してしまう不気味なコンビニにまつわる話です。このコンビニに迷い込むと、普通のコンビニとは異なる異様な雰囲気や、奇妙な出来事に遭遇し、場合によっては二度とそこから出られないともいわれています。都市部や地方、道の途中など、さまざまな場所に突然現れることがあり、見かけた人に強烈な恐怖感を与えます。

「消えるコンビニ」の特徴

夜中や悪天候のときに現れる

「消えるコンビニ」は、特に深夜や霧が出ている日、または雨が降っている日など、天候が悪いときに突然現れるといわれています。普段は通り道にない場所に、不自然にポツンと現れるため、「いつも見かけるコンビニではない」と直感的に違和感を感じることが多いです。
街灯も少なく薄暗い道沿いに現れることが多く、どこか異世界に迷い込んだような雰囲気を漂わせています。

異様な静けさ

普通のコンビニとは異なり、消えるコンビニの中は異常なほど静まり返っており、通常の店舗であればあるはずの店員の挨拶やBGMなども聞こえません。冷蔵庫の音や、店内の冷たい空気だけが漂っているため、入店した人はその場の静けさに不安を感じます。
人の気配も感じられず、他に客がいることもほとんどないため、店内にいるとひとりぼっちのような感覚を味わうことになります。

不気味な商品や見覚えのないパッケージ

店内に並ぶ商品のパッケージがどこか古びていたり、見覚えのないものが多いことも特徴です。例えば、普段見かけない古いデザインの缶や、賞味期限が何年も前に切れているお菓子が並んでいたりします。
一部の商品には「文字が消えかかっている」「通常では考えられない色合いをしている」ものもあり、手に取ると冷たさや重さが異様に感じられることもあります。

無言の店員

「消えるコンビニ」には店員がいることもありますが、彼らは無表情で、来客に話しかけることはありません。目が合っても一切反応せず、無言でレジに立っていることが多く、商品を手に取ってレジに持っていっても、無言のまま淡々と会計を行います。
店員の目がどこか虚ろで、生気が感じられないことから、彼らが「本当に人間かどうか疑わしい」と感じられるケースもあります。まるで「人の形をした何か」がレジに立っているような、不気味な存在感です。

商品を購入すると奇妙な現象が起きる

このコンビニで商品を購入すると、その後に不吉な出来事が起きるとされています。例えば、購入した商品を家に持ち帰ると、朝にはその商品が消えていたり、開封すると中身が腐っていたりするという話が多いです。
さらに、商品を食べたり飲んだりすると、原因不明の体調不良に見舞われたり、夢の中でそのコンビニの店内に閉じ込められるといった恐ろしい体験をすることもあるとされています。

翌朝にはコンビニが消えている

消えるコンビニに入店しても、翌朝にはその場所には何もなくなっているのが特徴です。確かにコンビニがあったはずの場所に行っても、ただの空き地や駐車場になっており、まるで「コンビニが存在しなかった」かのように姿を消しているのです。
一度、消えるコンビニに入った人が後日その場所を再び訪れると、「あれは何だったのか」と現実と虚構の区別がつかなくなるため、精神的に不安を抱くことも多いといわれています。

「消えるコンビニ」にまつわる怖い話

体験談 1:「奇妙な缶ジュース」

大学生のGさんは、夜中にコンビニで飲み物を買おうとしていたとき、見慣れないコンビニが現れたため、入ってみることにしました。店内には異様な静けさが漂い、商品棚には古びた缶ジュースが並んでいました。興味をそそられて一つ購入し、帰宅してから飲んでみましたが、味がどこか酸っぱく不気味な味がしました。

その晩、Gさんは奇妙な夢を見て、夢の中で再びそのコンビニに閉じ込められ、何度も同じ棚の前を歩かされる体験をしました。翌朝目が覚めると、その缶ジュースは跡形もなく消えており、友人に話しても信じてもらえず、以来そのコンビニがどこにあったのか探し続けています。

体験談 2:「消えた菓子パン」

ある夜、会社帰りにOLのHさんは空腹を感じ、普段は見かけないコンビニに立ち寄って菓子パンを購入しました。レジの店員は無表情で無言のまま会計を行い、異様な雰囲気に少し不安を感じつつも、Hさんは帰宅してそのパンを食べました。

翌朝、Hさんが再びそのコンビニに行こうとしましたが、その場所には何もなくなっていました。さらに数日後、購入したはずのパンがゴミ箱に捨ててあるのを見つけ、食べた記憶はあるのに中身が手つかずで残っていたことに恐怖を覚え、それ以来そのコンビニに近づかないようにしているそうです。

体験談 3:「無限ループの出口」

旅行帰りに立ち寄った若者たちが、深夜に営業しているコンビニを見つけて中に入りました。普段のコンビニとは異なる異様な静けさに気づいた彼らはすぐに店を出ようとしましたが、店の入り口に戻るたびに再び店内の奥へとつながり、出られなくなるという不気味な現象が起きました。

最終的に、何とか出口を見つけて脱出しましたが、翌日その場所に行ってもコンビニはなく、ただの空き地が広がっているだけでした。彼らは「あのコンビニが夢だったのか」と錯覚するも、店内で撮影した写真には異様な店員の姿が写っていたといいます。

!

本サイトに掲載されているすべての内容の著作権は運営者に帰属しております。
本サイトの掲載内容(画像、文章等)の一部及び全てについて、無断で複製、転載、転用、改変等の二次利用を固く禁じます。 上記著作権の無断複製、転載、転用、改変等が判明した場合は、法的措置をとる場合がございます。