日本の妖怪・幽霊

押し入れの三人目

「押し入れの三人目」は、日本の都市伝説の一つで、特に家の押し入れやクローゼットにまつわる怪異の話として知られています。この都市伝説では、「押し入れの中には、自分たちが知らない誰か、つまり“三人目”が潜んでいる」という内容で、聞いた人に恐怖心を抱かせます。押し入れを何気なく開けたときに見える人影や、奇妙な音がすることで、「見てはいけない存在」が家の中に隠れていることに気づくという内容です。

「押し入れの三人目」の特徴

押し入れに潜む謎の「三人目」

この都市伝説では、特定の家の押し入れやクローゼットに、家族でも友人でもない「三人目」が潜んでいるとされています。この「三人目」は通常見えることはありませんが、ふとした瞬間に姿を見かけたり、気配を感じたりすることがあるといわれます。
例えば、夜中に押し入れを開けると、一瞬だけ何かが動く気配がする、あるいは足や手だけが見えることもあり、それが「三人目」だとされています。自分たちは気づかないうちに、見知らぬ誰かがずっと押し入れに隠れているという話です。

家族構成や人数が合わなくなる現象

「押し入れの三人目」では、家族構成や人数に関する奇妙なズレが生じることが特徴です。たとえば、家族が3人のはずなのに、家の中にいつも4人目の気配を感じたり、写真に映る家族の人数が1人多いといった現象が起こるとされています。
また、家族で旅行や外出をした際に、全員が揃っているはずなのに誰かの姿が押し入れに映り込むことがあり、家族写真を見返すと必ず「知らない顔」が写っているという話も語られています。

押し入れから聞こえる不気味な物音

夜中になると押し入れから「何かが動く音」や、かすかな囁き声、さらには押し入れを叩く音が聞こえることが多いとされます。これらの音を確認しようと押し入れを開けても何も見つからず、翌朝に押し入れを開けると、誰かが寝ていたように布団が乱れているといった現象が起きることがあります。
物音が続く場合、布団や荷物の位置が夜の間に変わっていることもあり、誰かが押し入れを使っているかのような痕跡が残されていることから、家族は不気味さを感じてしまうのです。

誰もいないはずなのに「何か」を見かける

「三人目」は決して家族の前に姿を完全に見せるわけではなく、押し入れの隙間や、夜中にふと目を開けたときにチラリと見えるだけで、全体像は捉えられないことが多いです。たとえば、押し入れのふすまの隙間から「目だけが覗いている」など、不気味な一瞬が人々に恐怖を与えます。
さらに、押し入れを確認しても誰もいないのに、部屋を離れてまた戻ってくるとふすまが少しだけ開いている、または足跡が残されていることがあり、「三人目」が存在する気配を一層感じさせます。

三人目を見てしまうと起きる怪異

この都市伝説によると、三人目を「見てしまう」ことで、さらに奇妙な現象が始まるといわれています。三人目を意識したその夜から、不気味な足音が部屋の中を歩き回るようになったり、枕元で囁くような声が聞こえるようになるとされています。
最悪の場合、「三人目」がその家の住人に取り憑くとされ、日常生活の中でも影のように付きまとうことになるといわれます。このため、押し入れの中に何か異変を感じても、むやみに覗き込まないようにという警告が含まれています。

「押し入れの三人目」にまつわる怖い話

体験談 1:「押し入れから覗く目」

高校生のKさんは、自分の部屋の押し入れから夜中に物音がすることに気づきました。不安に思いながらも気のせいだと思い込もうとしていましたが、ある夜、ふすまの隙間から「目」が覗いているのを目撃してしまいました。驚いて押し入れを開けましたが、何もいませんでした。

その日以来、Kさんは夜になると押し入れを開けられない恐怖に悩まされるようになり、眠れぬ日々が続いています。両親に相談しましたが、誰も異変を感じておらず、Kさんだけがその「三人目」の気配を感じ続けているといいます。

体験談 2:「家族写真に写り込む影」

ある家族が自宅で写真を撮ったところ、家族全員が揃っているはずなのに、写真には誰かの影がもう一つ写り込んでいました。家族は気味悪く思い、何度か写真を撮り直しましたが、どの写真にも「押し入れの中から覗く顔」が少しだけ写り込んでいたのです。

その後も、家族の間で夜中に押し入れから不気味な音が聞こえるようになり、家族全員が気味悪さを感じるようになったため、最終的にはその家を引っ越す決断をしたといいます。

体験談 3:「押し入れに寝ていた痕跡」

一人暮らしをしていた社会人のMさんは、ある日、部屋の押し入れから異様な臭いがすることに気づきました。押し入れを開けると特に異変はなかったものの、布団が少し乱れていることに違和感を覚えました。

その夜、寝ていると押し入れから誰かが動く音が聞こえ、恐る恐る押し入れを開けてみると、布団の上に「人の形」が残っていることに気づきました。驚きと恐怖でその場を離れ、翌日には押し入れを使わないようにしましたが、その後も夜中に押し入れから誰かが覗いている気配を感じるようになったといいます。

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