日本の妖怪・幽霊

行方不明のリツイート

「行方不明のリツイート」は、現代日本の都市伝説の一つで、SNS上で奇妙な形で拡散される「リツイート」にまつわる話です。この都市伝説では、ある特定の投稿をリツイートすることで、自分自身が行方不明になったり、不吉な出来事に巻き込まれるといわれています。「リツイート」というSNSの基本的な機能を通して広まるこの怪異は、インターネット社会に潜む不気味さを映し出しています。

「行方不明のリツイート」の特徴

「行方不明者の投稿」が鍵

この都市伝説の始まりは、ある特定の「行方不明者に関する投稿」をリツイートすることから始まります。投稿内容は、行方不明になった人を探すためのもので、通常のSNS上にある情報提供の呼びかけのように見えます。
ただし、この行方不明者の情報はどこにも確認が取れず、誰が投稿したのかも不明確で、リツイートすることでその怪異に巻き込まれるとされます。

リツイートした人が行方不明になる

都市伝説では、この「行方不明者の投稿」をリツイートした人が、しばらくして「突然姿を消す」という現象が多く報告されています。リツイートした直後には異変がなくとも、数日から数週間後に、SNSや現実の生活から突然姿を消し、周囲からもその行方がわからなくなるといわれています。
行方不明になると、家族や友人がどれだけ探しても手がかりが見つからず、まるでこの世から消えてしまったかのように、完全に消息を絶つとされています。

不気味な返信やメッセージ

リツイートをすると、行方不明になったはずのアカウントから不気味な返信やメッセージが届くこともあります。例えば、「次はあなたの番」「誰かが見ている」「今すぐやめて」といった謎めいた警告のようなメッセージが送られてくるといわれています。
こうしたメッセージは返信やリツイートへの返信として残されるものの、後から確認すると消えていたり、記録が残っていないことが多く、「誰からのメッセージだったのか」が不明瞭なままです。

リツイートが拡散され続ける

この都市伝説の「行方不明者の投稿」は、行方不明者の情報や注意喚起を装って次々とリツイートされ続けます。投稿には「拡散希望」「少しでも情報が欲しい」などの文言が含まれ、一見すると善意の拡散のように見えますが、その投稿には情報源も詳細もなく、誰が投稿したのかもわからない不明なままです。
リツイートした人が次々と行方不明になっていくため、まるで投稿自体に呪いがかけられているかのように感じられます。

リツイートした記憶が消える

不気味なことに、この「行方不明のリツイート」をした人は、後からそのリツイートをした記憶が消えていることが多いとされています。気づいた時にはリツイートがアカウントに残されており、本人は「いつリツイートしたのか覚えていない」という状況になります。
そのため、リツイートした本人だけが何も覚えていないことが多く、家族や友人から「奇妙な投稿をリツイートしている」と指摘されて初めて気づくことが多いです。

「行方不明のリツイート」にまつわる怖い話

体験談 1:「不明な人物からの警告」

大学生のAさんは、ある日Twitterで「行方不明の少女を探しています」という投稿を見かけ、何気なくリツイートしました。しかし、数日後、彼のアカウントに見知らぬアカウントから「戻れない場所に行かないで」という不気味なメッセージが届きました。気味が悪くなってそのアカウントを確認しましたが、プロフィールには「アカウントが存在しません」と表示され、ブロックもできなかったといいます。

その後、Aさんは自身のSNSから姿を消すようになり、アカウントも非公開にし、友人たちとも距離を置くようになりました。最後に友人に宛てて「またどこかで」という謎のメッセージを残してから、行方がわからなくなったそうです。

体験談 2:「リツイートの記憶がない」

主婦のBさんは、ある日夫から「見知らぬ行方不明者の投稿をリツイートしている」と指摘されました。しかし、Bさんはその投稿をリツイートした記憶がまったくなく、「自分ではしていない」と主張しました。しかし、何度かその投稿を見直していると、不気味な気配を感じ、背後に何かが立っているような感覚に襲われたといいます。

結局、そのリツイートは削除できず、アカウントもその投稿が最後に更新されたままとなり、その後、BさんはSNSを使うことをやめてしまいました。現在も彼女はSNSに戻ることがなく、その後も定期的に同じ内容のリツイートが勝手に増えているといわれています。

体験談 3:「連鎖する不幸」

Cさんは、友人と行方不明のリツイートについて話をしているうちに、ふとした興味でその投稿をリツイートしてしまいました。数日後、彼の周囲で奇妙な出来事が起こり始め、友人たちの間でも同じリツイートが次々と拡散されていったのです。友人が「もうやめよう」と訴える中、Cさんもまた、その後の不幸が続くことを恐れ、リツイートを削除しようとしましたが、アカウントが凍結されてしまいました。

最終的にCさんは別のアカウントを作り直しましたが、その新アカウントにさえ「消せないリツイート」が再び現れ、今でも定期的に不気味なメッセージが届くようになっているといいます。

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