世界の妖怪・幽霊

邪視(じゃし)

邪視(じゃし)は、世界の広範囲に分布する民間伝承、迷信の一つ。悪意を持って相手を睨みつける事により、対象者に呪いを掛ける魔力。イーヴィルアイ、邪眼(じゃがん)、魔眼(まがん)とも言われる。邪視によって人が病気になり衰弱していき、ついには死に至る事さえあるという。

「邪視」の特徴と噂

相手に不運を引き起こす視線

邪視は、人に向けるだけで相手に不運や病気を引き起こすとされています。特に強い憎しみや妬み、悪意を持つ人物が発する邪視には強力な力が込められやすく、目が合っただけで体調が悪化したり、事故や怪我に巻き込まれるなどの不運が訪れるとされています。
このため、邪視を持つ人物と目を合わせてはいけないとされ、話題としても恐怖の対象です。

「不気味な目つき」や「見えない視線」

邪視を持つ者は、不気味で鋭い目つきをしていることが多いとされています。特に、邪視を持つとされる人物の視線はどこか異様で、視線に触れるだけで身震いする感覚に陥ることもあります。
また、邪視は必ずしも直接見られていると感じなくても発揮されるといわれ、背後からの「見えない視線」を感じることで不気味な現象が引き起こされることがあるとも言われています。

無意識に発動することも

邪視の力は本人が意識的に発動する場合もありますが、強い感情があると無意識のうちに発動してしまうこともあるとされています。たとえば、極度の嫉妬や怒りなど、強い負の感情を抱いた際、無意識に邪視の力が働き、その対象に不運や災難が訪れることがあるといいます。
邪視の持ち主がその力を自覚していない場合もあるため、無意識のうちに周囲に不幸が広まることで、人々に「この人と関わると良くない」と噂される原因にもなります。

「邪視を受けやすい人」も存在する

邪視は、特に感受性が強い人や心の隙がある人に影響を与えやすいとされています。心が疲れていたり、不安を抱えている人は、邪視の影響を受けやすく、より深刻な不運や怪奇現象に巻き込まれやすいといわれています。
逆に、心が強くポジティブな人は、邪視の影響を受けにくいとされ、しばしば「邪視から身を守るお守り」などが人気となる理由にもなっています。

「視線を避ける」や「お守りを持つ」ことが対策とされる

邪視から身を守るための方法として、邪視を持つ者と目を合わせないことが推奨されています。もし不気味な視線や異様な雰囲気を感じた場合、すぐに視線を逸らし、距離を取ることが助かると言われています。
また、邪視に対抗するためのお守りを持つことも効果的とされ、日本では邪視除けとして「鏡のお守り」を持つことで跳ね返す、あるいは「目を守る神社」に参拝することが奨励される場合もあります。

「邪視」にまつわる怖い話

体験談 1:「学校での不気味な視線」

ある女子生徒が、クラスメイトからいつもじっと見つめられることに気づきました。その視線は不気味なもので、視線を感じるたびに体調が悪化し、頭痛や吐き気を覚えるようになりました。最初は単なる気のせいだと思っていた彼女でしたが、次第に視線が強くなるにつれて、体調不良もひどくなり、学校に通えなくなってしまいました。

ある日、彼女の友人がその視線を送っていた人物に対し「やめてほしい」とお願いしたところ、途端に症状が改善したという話です。それ以降、彼女はその人物と視線を合わせないようにし、ようやく学校生活に戻れたといいます。

体験談 2:「近隣住民の邪視」

ある町に住む男性が、近隣住民のある女性から毎日不気味な視線を向けられていることに気づきました。視線を感じた日は必ず仕事でミスをしたり、交通事故に遭いそうになったりと、ついていない出来事が続き、彼は女性の視線に不吉な力を感じるようになりました。

恐怖を感じた彼は、お守りを持ち歩くようにし、次第に視線を避けるようにしました。すると、徐々に不運は収まりましたが、それでも彼は近隣でその女性に会うときには目を合わせないようにしているといいます。

体験談 3:「無意識に邪視を放つ友人」

ある学生が、長年の友人と一緒にいると必ず不幸が起こることに気づきました。たとえば、友人と遊びに行った日に限って体調を崩したり、怪我をすることが続き、彼は次第にその友人を「邪視を放つ存在ではないか」と疑い始めました。

最終的にその学生は少し距離を置くようになり、不運が収まったことで邪視の影響から逃れられたと感じたといいます。友人は自覚していないものの、その感情が無意識に邪視として表れ、周囲に影響を及ぼしていたと噂されました。

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